「復讐の赤線~恥辱にまみれた少女の運命~」は葉山いずみさん、慶優さん、ユーナさんの作品です。
2.復讐の赤線【第109話】ネタバレとあらすじ
※ネタバレ注意!!
・修の記憶
修が話そうとする内容が何かを感づいた頼子。
それは、修と杉山家との間に、切り離すことができない過去があることでした。
頼子の問いかけに対して、修は以前に話した自分の子供の頃の体験を改めて話します。
修の両親が、戦乱に巻き込まれて亡くなったことについて、話を聞きながら頼子は思い出しました。
特に、母親は飢えで亡くなったことを修は、強く主張します。
その理由が、弱い立場であるがゆえに、食べ物が巡って来なかったことでした。
静かに話しつつも、目に力を込める修は、当時の自分の身の回りに起きた映像を語ります。
・貧困故に
木々も枯れ、建物も壊され、屋根のない場所で寝起きする大勢を見渡す成人に近い年頃の修。
やつれた母親と共に、とある列に並ぶ修は、先頭から折り返して戻ってきた人物が手にするあるモノに目が行きます。
その人物が持っていたのは、凹凸の激しい鍋に入った溢れるほどのじゃがいもでした。
配給であるじゃがいもを目にした修は、母親に声をかけます。
その内容は、じゃがいもを持っているお金全てで購入することでした。
その元手として修は、金銭的に余裕のある家庭で手伝いをしたため、大量に持っていることを伝えます。
そして、先ほどすれ違った人物と同じくらいじゃがいもが買えるだろう、と修は話します。
さらには、自分と同じように周りの人たちもたくさんじゃがいもが買えるはず、と信じていました。
しかし、痩せこけた母親は優しい顔のまま少し微笑み、修が食べる量だけのじゃがいもを買おう、と言いました。
稼いだお金は、他のことで使うために取って置くよう、母親は言います。
修は、母親もお腹が空いていることを知っているため、お金のことは気にせず購入しよう、と助言しながら心配しました。
そして、修たちは列の先頭にたどり着きます。
列の先頭には、じゃがいもを配給する役目を担う人物が二人と役所の人間が一人いました。
戦時下において、配給されるじゃがいもの量は、家族構成等を考慮しつつ決められていました。
配給係に、引き換えとなる冊子を手渡す修。
冊子に書かれている内容を読み終え、修と母親を一瞥する配給係。
そして、配給係が修たちに手渡したのは、重さで破れることもなく、少し傾ければ音が聞こえてきそうなほどわずかしかじゃがいもの入っていない紙袋でした。
あまりの量の少なさに困惑する修は、思わず本音を口に出してしまいます。
修の発言に対して配給係は、国自体が、食べ物に困窮しているため贅沢は言えない、ということでした。
それでも腑に落ちない修は、すれ違った人物は鍋から溢れそうなほどじゃがいもを抱えていたことを話します。
そんな修に、母親は列に並ぶ日とを待たせてしまうことを気にしつつ、じゃがいもの量はこれで大丈夫、と意見を述べました。
配給の近くにいた役所の人間もまた、修にあることを諭します。
それは、母親を悩ませてはいけない、さらにはじゃがいもをさらに望めば、他の人が足りなくなる、ということでした。
母親に促されて帰ろうとする修は、目の前にいる役所の人間、功に向かって核心を突きました。
それは、お金を持っていても本当のお金持ちにしかじゃがいもを差し出さない、ということです。
笑顔を崩すことなく修の顔に自身の顔を近づけた功。
すぐそばで聞こえる距離で、功は修の話が正しいことを伝えます。
修のような家庭の持つお金と裕福な家庭の持つお金の量は桁が違う、ということでした。
そのため修のような家庭に施しをしたところで役に立たず、仕方なしにじゃがいもを配っている、と功は本心を話します。
功の発言に、理解を示すことができなかった修は功に飛びかかります。
そんな修の腕を配給係の二人が掴み、功から引き離し、地面に放り投げました。
着衣の乱れを直しながら功は、修の行動力の高さを皮肉を込めつつ褒めます。
そして、母親を守るよう、功は修は嫌みを言いました。
大量のじゃがいもを貰える家庭も少しあるが、実際は多くの人が冊子に書かれた規定よりも少ない量のじゃがいもが配られていました。
修と同じように、貧富の差によって量が決められていることを問題視する人も他にいながら、解決することがありませんでした。
3.復讐の赤線【第109話】感想と次回【第110話】考察予想
功・・・。
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4.まとめ
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