「異世界で奴隷になりましたが」は作家鳥下ビニールさんと国原さんの作品です。
2.異世界で奴隷になりましたが【第1巻】ネタバレとあらすじ
※ネタバレ注意!!
・奴隷の「少年」
人々が行き交う中、檻の中で佇む少女を「奴隷」として紹介する店主。
彼女の商品としての価値を淡々と店主は声に出します。
黒髪と黒眼を持ち合わせた少女は、顔を上げ、自分を見つめる男性の存在に気がつきます。
彼女は、その男性を知っており、男性もまた彼女の存在が誰かに似ている、と考えていました。
男性が、彼女の目の前で立ち止まることで、店主は商売が成り立ったことに喜びます。
店主の気持ちとは裏腹に、少女は追い詰められた動物のように人生の終着を感じました。
ところが、少女の人生はまだ続いています。
「奴隷」として働くことになった少女の名前は、「チカ」。
主人としてチカを買い付けた男性は、「ダグラス」。
チカは、ダグラスの身の回りの世話をすることなりました。
一通りの作業を終えたチカに、ダグラスは朝の挨拶をします。
チカが早く起きていることを褒めるダグラス。
しかし、ダグラスはもっと早く眼を醒ましておりながらも、チカの朝の用意ができるまで部屋で待っていました。
そんなダグラスの行動を知っているチカは、ダグラスが優しい人だと感じます。
実はチカは、違う世界の住人でした。
6年前のある日を境に、こちらの世界で生きることになったチカは、意図も簡単に捕まってしまい「少年」として奴隷商に売られてしまいます。
人生に諦めを感じていたその頃のチカは、偶然、敵に捕まっていたダグラスを弄ぶことで憂さ晴らしをしていました。
そんなことがあって、チカはダグラスと再び出会い、買われたことで人生の終わりを感じていました。
しかしダグラスが、自分があの頃の「少年」だと気づいていないことに、チカは心の中で思っていました。
なんにせよ、奴隷の身分である者は、性別に関わりなく酷な人生を歩むことになります。
チカもまた、女性であるがゆえに男性であるダグラスのために、身をもって尽くすことがあります。
しかし、ダグラスは過去に経験した「少年」との行為にトラウマを感じ、まったく下が機能しませんでした。
それゆえ、チカは体を弄ばれるような労働もなく、破格な待遇でダグラスに仕えていました。
王宮騎士団の隊長、そして貴族であるダグラスを主人に持つチカは、危険を感じることなく生活ができます。
そんな生活を手放したくないチカは、ダグラスが過去に気がつかず、トラウマを抱えたまま暮らしてほしい、と渇望しました。
・薬を盛られたダグラス
ダグラスの出勤を見送ったチカは、食べ物の買い出しに向かいます。
帰りの道中にて、料理に使える山草を見つけたて取ろうとするチカ。
そんなチカをダグラスと同じような服を着た男性が声をかけます。
山草を取るなら、ここではないほうがいい、と教える男性にチカはお礼を言いました。
立ち去っていったチカの首にはめられた「奴隷としての証」に描かれた模様から、男性は自分が所属する隊長であるダグラスの奴隷、と認識します。
男性の助言通りの場所にやって来たチカは、山草を摘んでいます。
近くにある美しい湖に魅了されたチカは、その流れる水が飲めるかどうかかがみながら考えました。
背後から聞こえる蹄の音で振り返るチカ。
その頃ダグラスは、何かを部隊と共に探していました。
その中には、チカと出会った男性もいます。
男性は、目の前にいるダグラスがあの奴隷を買ったのか不思議に思っていました。
なぜなら、ダグラスはとても尊敬できる人物だからです。
苛酷な任務を任される部隊の隊長であり、身分に関係なく優秀な人物を抜擢するダグラス。
ダグラスは、過去において女性と遊ぶ多かったにもかかわらず、戦いが終わったあとからは、仕事一筋になっていました。
仕事に対して厳しくなったダグラスが、持参した弁当を柔らかい表情で食べる姿から、男性は気になったことがきっかけで、お気に入りの奴隷を見に行っていました。
部隊は、子供の足跡を発見します。
探している何かとその子供の遭遇に危険を感じたダグラスは、先を急ぎます。
先を行くと、チカとチカの太ももの上に顔を乗せて寝そべるユニコーンの姿がありました。
ユニコーンの重さに泣き叫ぶチカは、声をかけられることでダグラスの存在に気がつきます。
任務でユニコーンを探していたダグラスは、ゆっくりとチカの近くに近づきました。
チカは、部隊の中にいるあの男性に気がつき挨拶をしました。
その男性を「ジルドレ」と呼ぶダグラス。
チカは、ジルドレのおかげで山草がたくさん取れたことをダグラスに報告します。
チカの手前では微笑みながら、チカが危険な場所にいる原因が、ジルドレと知ったダグラスは、ただならぬ覇気を出します。
怖さを感じるジルドレを気にせずダグラスは、ユニコーンの危険性をチカに教えました。
男性や純血ではない女性が目の前現われたら、ユニコーンは迷わず角で攻撃をしてしまいます。
万能薬となる角を取るためにやって来たダグラスは、結眠っているユニコーンに危害を加えることなく角が採取できるため、結果的にチカがいることで助かったことを言います。
チカの太ももの上で眠るユニコーンの角を取り終えた部隊。
痺れによって立てないチカを主人であるダグラスが、楽しそうに抱えて帰路に着きました。
後日、夕飯の支度をするチカが待つ屋敷に、ダグラスが仕事から帰って来ました。
慌てた様子で帰ってきたダグラスは、まるで全力で走って帰ってきたかのような息切れと熱を出していました。
心配して駆け寄ってきたチカを体が大きなダグラスは強引に抱きしめます。
きつく抱きしめられているチカは、ダグラスの一部が熱を発し膨張していることに気がつきました。
抑えきれない一部の開放を求めるダグラスは、チカのスカートをまくり上げます。
感じたことのないダグラスの底知れぬ欲求が、自分に収るはずがない、と感じたチカは、とりあえず寝所に案内しました。
3.異世界で奴隷になりましたが【第1巻】感想と次回【第2巻】考察予想
チカだけが、過去にもダグラスに会っていることに気づいている設定がおもしろいです。
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4.まとめ
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