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1.九尾の狐とキケンな同居【第171話】あらすじ
~始まりと終わり~
まだ人間になれていない亮が、茜と結ばれることに山の神は、少し気がかりでした。
しかし、たとえそうであっても亮が選択したことならば、と山の神は二人の関係を承認します。
茜から関係を進めるにあたって、「同居」から始めることを提案された亮。
しかし、亮はその誘いを断りました。
亮からのまさかの返答に、驚き有無を言わせない仕草を茜は取ります。
山の神もせっかく結んだ二人の赤い糸を切らなければならないのか、とかなり焦りました。
玉を取り出し、茜に亮はあることを伝えます。
それは、意図せずして玉が青くなることが多く、茜から精気をもらっているかもしれない、と亮は不安になっていました。
茜を苦しめることはできないため、同居を断念する亮。
晴れて人間になれてから、同居がしたい旨を伝えます。
茜から精気をもらうのが辛いため、同居をしない方が亮からすれば内心穏やかでした。
しかし、茜は亮とは違い同居しない方が億劫なため、山の神から聞いた玉が青くなる本当の条件を話します。
それは、精気ではなく、狐のままでも人間らしく振る舞い、抱く気持ちが玉を青くすることでした。
茜は話す内容に驚く亮は、誰からそのことを聞いたのか問います。
素直に山の神から聞いたことを話す茜。
これまで自分が900年の間、行ってきた所業と山の神に亮は苛立ちました。
人間らしく振る舞うことが人間になるために一番手っ取り早いため、なおさら同居すべき、と茜は進言します。
それでも茜の助けがありながらいつまでも人間らしく過ごすことができず、さらにはそばにいる茜から少なくとも精気を取ってしまう可能性を亮は、懸念します。
そんな亮の考えを茜は、一蹴しました。
それは、そのような事態に陥る前に人間になることです。
1年の月日が流れて・・・。
会社の飲み会で酔い潰れた茜を迎えに来た亮。
茜の同僚たちは、茜の彼氏である亮の姿に驚きます。
助手席に乗った茜に、亮は運転しながら声をかけました。
意識のないふりをしていた茜に、亮は気づいていました。
嘘がバレたことに、身体が跳ねる茜。
仕事がおわってから半日がたち、それまで何の連絡もないことを茜に亮は問い詰めます。
明日は会社が休みの上、あまりお酒は飲んでいない、と苦し紛れの言い訳をする茜。
茜の行いを心配しつつ、何か自分に対して不満があるなら言って欲しい、と亮は話しました。
茜の言い訳を否定する亮の態度に、怒った茜は車から降ります。
しかし、結局は同じ家に帰ることになる二人。
弟の家に行こうとする茜を亮は引き留めます。
茜は、亮でさえも先日門限を過ぎて帰ってきたことを話題に持ち出しました。
きちんと連絡もし、遅くなった理由が仕事であった、と話す亮は謝り、茜に家に入るよう促します。
数時間後、正気をとりもどした茜は自分の過ちを認め、亮に深く謝罪しました。
これからは絶対約束は破らない、と断言する茜の考えは一時だけのもの、と亮は理解していました。
茜を許す亮は、これからは連絡してほしい、と伝えます。
同居の悪い点を話す茜と良い点を話す亮。
同居の悪い点が、お互い話したくない時でも家で顔を合わせなければならないこと、と話す茜。
一方で、同居の良い点を話したくない時でも、顔を合わすことができること、と話す亮。
2.九尾の狐とキケンな同居【第172話】あらすじ
~オフィス~
職場でスマホを見ながら、悩む茜。
そんな茜を上司が呼びました。
上司は、茜に指示していた書類の訂正ができていないことを指摘します。
反省する正規社員である茜に、上司は他の仕事の進捗具合を聞きます。
しかし、その仕事もできていないことに、茜に何か悩みがあるのか上司は気になりました。
たとえそうであるとしても、仕事に影響がないようにすることを上司は忠告しました。
謝る茜に、上司は素っ気ない態度をします。
茜を心配する同僚。
茜がまた二日酔いになっているのか気になります。
なぜなら、過去に行われた歓迎会にて、部長にも引けをとらないほどの茜のお酒の飲みっぷりから、茜がお酒に対してかなりの執着がある、と同僚は思っていたからでした。
歓迎会での醜態を見られたことにも悩む茜に、同僚たちは元気を出すよう励ましました。
仕事の悩み話を終え、同僚がある話を持ち出します。
それは、企画部に理事長の子供がいることでした。
身内を入社させるために優遇しているかもしれない、と疑問に思う茜。
しかし、理事長はたとえ子供であっても甘えた考えが一切見られない人のようです。
そのため、その子供自身に高い能力があるはず、と同僚は分析しています。
その子供は、茜より少し早く入社した、と同僚は教えました。
そこに、仕事の電話をしながら理事長の息子が入ってきます。
その人物が、あの大谷誠也であることに驚く茜。
電話を終えた誠也もまた、茜がなぜこの会社にいるのか驚きます。
3.九尾の狐とキケンな同居【第173話】あらすじ
~未来の不安~
お互い同じ会社で働いていることを知らないまま、鉢合わせた茜と誠也。
働く場所が違うため、お互いの存在に気づかなかった二人は近況を話します。
茜の風貌が変ったことを皮切りに会話を試みる誠也ですが、茜の返答を最後にそれ以上話が進みませんでした。
その場から離れたいような空気の中、誠也は再び話題を振りますが、結果は同じでした。
とりあえず、新しい連絡先を誠也は茜に教えます。
学校以外で茜と会えると、誠也は思っていなかったと話します。
それに対して茜もまた、同じ気持ちでした。
自分を振った茜に対して、誠也は気を遣います。
しかし、茜は誠也とこれから会社で出くわすことに全く気まずさを感じないようでした。
誠也は、もう一度茜に会うことがあれば、これまでのことを謝りたいと思っていました。
そして、これから改めて異性としてではなく親しくしてほしい、と願います。
そんな誠也の態度が、学生の頃とは違い大人びたため茜は、関心しました。
お昼の休憩が終わり、別れる二人。
茜は去って行く誠也を見ながら、彼自身の成長を感じます。
それに比べて、全く成長を感じられない亮を思い浮かべる茜は、思わずため息を吐きました。
職場に戻った茜は、席に座りながら誠也に指摘された自分の伸びた髪を見ながらあることを思います。
それは、時が流れることで見た目が老けていく自分とは違い、亮は変らず同じ姿を保つこと、ということでした。
現状において、何の不満もない、それどころか亮と一緒にいることで満足した生活に待ち受ける今後に、茜はかえって心配になります。
いつかは先に命が尽き、亮を置き去りにしてしまうことに茜は不安を覚えました。
自分がこの世を去った後を考えて、亮は他の誰かを求めているか気になる茜。
会社を出ると、女性に囲まれる亮の姿がありました。
その女性たちからの誘いを断る亮は、茜の存在に気がつき茜に近寄っていきます。
そんな亮を見た茜は、先ほどまで疑問に思っていたことが思い過ごし、と感じました。
茜を労いながら、抱きしめる亮。
それでも茜は、未来の不安が拭いきれませんでした。
4.九尾の狐とキケンな同居【第174話】あらすじ
~一人と多数~
仕事終わりの茜を抱きしめた亮は、外食しよう、と提案します。
亮の言葉の意味から、本当の事情を悟る茜。
それは、またしても亮が家で料理に失敗したのではないか、という疑いでした。
茜は問い詰めるものの、亮は言葉を発せず笑顔を見せるだけでした。
茜は、会社から一休憩のため出てきた男性社員に話しかけられます。
その男性社員を「光一さん」と呼び、挨拶を交わす茜。
光一の部署では、まだ仕事が終わらないようでした。
定刻に終わることの多い、茜の部署を羨ましがる光一。
そんな光一を労る茜は、手を振り見送ります。
茜から光一が同僚だと聞かされた亮は、いつまでも手を振る茜の腕を掴み下に下ろします。
嫉妬する亮に、改めて光一が同僚であり、ご飯仲間であることを茜は伝えました。
そんな茜を後ろから抱きしめる亮は、茜の顔のそばで呟きました。
それは、大学の頃からも常に茜の周りには異性が付きまとっていることです。
同性の友達もたくさんいた、と弁明する茜に、亮は質問します。
それは、過去に茜のそばにいた異性の現在についてでした。
次々と名前をあげる亮に、茜は明確にその人物が今何しているのか、答えます。
しかし、詳細に現状を答えたことが仇となります。
なぜなら、そのことが意味するのは、未だにその異性たちと連絡を取り合っていることの裏返しになるからでした。
内心激しく動揺する茜ですが、平静を装います。
やはり嫉妬が募る亮は、連絡を取り合う異性の人数を茜に聞きます。
明確な人数を把握していない、と話す茜。
不特定多数の連絡相手を持つ茜とは違い、自分の携帯には茜の連絡先以外登録していない、ことを亮は話題にあげました。
そのことが心配になり、職場で親しい人物がいないか、茜は亮に質問します。
それに対して、亮は不便を感じていない、と言いました。
そんな亮の将来を心配する茜。
5.九尾の狐とキケンな同居【第175話】あらすじ
~頼れる存在~
亮と共に帰宅した茜は、開いた口が閉じません。
茜の側で首をかしげる亮は、外食をした方がいい、と話していたことを持ち出します。
茜が驚いていた理由は、亮が料理を失敗した云々ではなく、台所自体なくなっていためでした。
目をそらす亮は、料理していた時のことを話します。
茜のためにご飯を作ろうとしていた亮。
フライパンで燃える火が安全なのか危険なのか亮には理解できませんでした。
火を使ったことを聞いた茜は、亮が火傷をしていないか心配して手を見ます。
大丈夫、と答える亮はそのまま茜の手を握りしめ笑顔になりました。
そんな笑顔の亮に、怒りをぶつけたい反面、それができない茜。
亮は台所での出来事から逃げるように、茜の腰に手をまわし出かけることを催促します。
茜は亮について涼子に相談しています。
亮の人間らしくない行動に、不安を隠せないようでした。
家では人間らしくないものの、学校では以前より学生と打ち解けている、と茜は安心していたところでした。
しかし、実際亮の携帯には茜の番号しか載っておらず、茜は悩んでいます。
それを聞いた涼子は、自分の番号が亮の携帯に登録されていなことに怒りを滲ませました。
そして、すぐさま涼子も亮の番号を消します。
涼子は、茜の悩みが亮の携帯に自分の番号しか入っていないことかどうか聞きました。
もしそうだとしても、これまでの彼女の番号が載っていることより恵まれている、と言います。
すごい剣幕で話す涼子の態度から茜は、成仁(なりひと)と何かあったのだろう、と勘ぐりました。
実は、同じ教室にいた成仁(なりひと)は、涙を流しています。
そして、成仁(なりひと)は、茜に涼子がまだ怒っているかどうか、手振りで聞きます。
そんな成仁(なりひと)を哀れに思う茜。
許す気が毛頭ない涼子は、改めて話を戻しました。
それは、茜にできないことを亮に自分ができない、ことでした。
それでも助言を求める茜に、涼子は何も策がないことを伝えます。
そこに、茜の番号が合っているかどうか確認するために、ショートメールを誠也が送ってきました。
茜は、まともな大人になった誠也に頼ることを思いつきます。
・九尾の狐とキケンな同居【第176~180話】あらすじ
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