「見える子ちゃん」は作家泉朝授さんの作品です。
2.見える子ちゃん【第19話】ネタバレとあらすじ
※ネタバレ注意!!
・血がついた手
「遠野」と表札の書かれた扉を隣の住人が訪問します。
その女の住人はたくさん作ってしまった、という理由から部屋の主人に対して食べ物を渡しました。
「善くん」と呼ばれる彼は、少しだけ開けた扉からその食べ物を受け取りお礼を言います。
手渡した瞬間、女の住人は背後で鳴き散らす烏にうんざりしていました。
なぜなら、近頃ゴミ回収の付近を烏が荒らしていることに困っているからでした。
以前までは、荒らすとしても猫だけだった、と女の住人は世間話しをします。
さらに話しは続き、最近はその猫が公園で人間によって被害を受けているようでした。
早々と、お礼を言いながら扉を善は閉めようとします。
取っ手を握る善の手がケガをしていることに、女の住人は心配しました。
ケガをした理由について、食器を割ってしまったため、と不敵に笑う善。
部屋に戻るなり、貰った食品を口にすることなくゴミに落とし入れる善は、血のついた手を洗い流します。
善の手はケガをしていたのではなく、血がついていただけでした。
ゴミ袋を収集場に運んだ善。
善の捨てたゴミを烏が突き、女の住人がそれを煙たがります。
・ありがたい音色
校内にて、体操着姿のミコとハナがいました。
ハナはまだ正午にも関わらず、寝坊したことで朝食しか食べてないため、空腹であることをミコに話しています。
ハナの奇怪な言動に、とりあえず返事をするミコ。
そんなミコに、ハナは悩みを打ち明けました。
それは、近頃頻繁に空腹を感じてしまうことでした。
以前からハナの体質を知っていたミコは、楽観的に話を聞きます。
そんなミコとは違い、本気でハナは悩んでいました。
ミコは、よく食べる体質のハナが好き、と言います。
ミコの言葉にハナは機嫌を直します。
そのままミコは、ハナを授業内容のマラソンに誘いました。
走ることで、心も身体も健康になることを知っているミコ。
自分の後を追いかけるハナを見たあと、ミコは前に向き直りました。
その瞬間、ミコの横を走り過ぎる細い幽霊・・・。
ミコは、立ち止まりハナと追従することにします。
そんなミコが、本当に自分が好き、と良い意味で勘違いするハナ。
善の授業を受けるミコ。
授業は、人の形をかたどったモノが、本当に亡くなった人間であった、という話を朗読する内容でした。
朗読する生徒の隣では、ミコが虫の脚を持つ幽霊の存在に気づかないふりをしていました。
朗読した生徒を労う善は、その生徒の名前を言い間違います。
生徒は、善がなかなか名前を覚えてくれないことに不服でした。
その生徒は、善に気があるため、この度の件で名前を覚えてもらったかもしれない、と気分を良くします。
ミコは、近くにいる幽霊がその生徒に対して〈みるな〉と話しかけていることが見えていました。
そして、その幽霊が以前校庭でユリアとご飯を食べていた時に背後に現われた幽霊と同じである、と推察します。
また、自分が幽霊を見えていることにその幽霊が気づいていないことに、安堵します。
善の周りにその幽霊と動物の幽霊が集まっていました。
〈みるな〉と音を出す幽霊は、善の中に侵入する姿をミコは目撃します。
そして、人間の体内に潜り込んでいる幽霊を見たのは、ミコにとって2回目でした。
初めは、電車内でいかにも体調の良くない乗客から斧を持った幽霊が切り込むことで体内から違う幽霊をえぐり出したことでした。
あの斧を持った幽霊に頼めば解決するかも知れない、と自分でも何に対して状況を改善しようとしているか分からなくなったミコ。
そんなミコは、善に突如、朗読するよう名指しをされます。
善に声をかけられたことで驚きつつも、それ以上に自分をしっかりと見ながら話しかける幽霊の存在にミコは、涙目になりました。
震えが止まらないミコは、幽霊にも善にも「見えていること」を悟られてはいけない、と必死に耐えます。
善は、ミコの様子から声をかけようとしました。
絶体絶命のミコに、聞こえてきたありがたい音。
それは、ハナの空腹を知らせる合図でした。
空腹のあまり体調が優れないため、休んでもよいか、教師である善に確認をとるハナ。
ハナの真剣でおかしな態度に、教室は笑いで包まれます。
ミコは、率先してハナを保険室に連れて行くため教室を出ました。
善から、幽霊たちが消えていきます。
廊下にてミコに謝るハナ。
迷惑をかけたと思いきや、ミコはハナに大いに感謝していました。
3.見える子ちゃん【第19話】感想と次回【第20話】考察予想
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4.まとめ
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